教えることの難しさ
去年の夏が終わるころでしょうか、友人達に請われてソルフェージュ(西洋音楽の学習において楽譜を読むことを中心とした基礎訓練のこと、とWikipediaには載ってる)を教えることになりました。
コロナ禍や緊急事態宣言が出た時はお休みをいただいたこともあったのですが、宣言の解除に伴い、感染予防対策をとった上で教えさせていただいております。
受講生の皆さんからは意外な質問も多く、狼狽えてしまうこともしばしばですが師匠にたすけていただきながらなんとかこなしていっています。
とはいえ、小さい頃からピアノに親しみ、楽譜を読むことにあまり苦労しない自分が、楽譜を読むことが難しいと言う受講生の方々にどうすれば上手いこと伝えることができるか、毎回頭を悩ませています。
感覚的にできたことを、理論的に教えることの難しさを実感する日々です。
前回は「とにかく真似てください。なぜ、とかどうして、という疑問は湧くかもしれませんが、私を真似して。間違ったことはしないから」と身もふたもないことを言ってしまい、口走ったその直後に「やっちまった」と冷汗が流れるのが分かりました。
ただ、限られた時間の中で(無尽蔵に時間があるわけではないので)効率的に上手くなって欲しくて、ついそのように強い言葉を発してしまいました。
…大人気なかったな…
「ソルフェージュなんかやって何の役に立つの?」と思う意見もあると思います。
大人から始めるには一見、つまらないことも多いと思います。
ただ、自分の力で楽譜を読んで歌ったりリズム感を身につけたりすると、奏でる音楽がより表現深くなると思うんです。
味わいの出る音楽になると思うんです。
だから、もしご興味を持った方は、是非ソルフェージュ、学んでみてはと思っています。