たのしくおんがく。

音楽のレッスン話などを綴っています。

「あの曲が、弾きたいから」

ときどきなんですがお問い合わせの一つに「◯◯って曲が弾きたいんですけど、どれくらいかかりますか?」ってのがあります。

 

その人の音楽歴、希望の曲の難易度などを加味して、あとは熱心にレッスンや練習に取り組んでいただけるかを事細かにヒアリングさせていただいて、大丈夫そうならゴーサインを出してレッスンをさせていただきます。

 

ただ、憧れだけでゴネられる生徒さんもいることにはいます。

そういう人には「この曲は貴方が習っていない技術が沢山出てきますし、不完全燃焼に終わりかねませんから、もう少し基礎的なことを勉強してからにしましょう」と諭すのですが、

「下手と言われようといいんです。曲の中から技術を、学べることもあるじゃないですか。なんとかお願いしますよ」とおっしゃる方もいて、対応に苦慮することもしばしばです。

 

私は厳しい(?)教師なのでそのようなお願い事はすべて撥ね付けます。

「その音楽を聴いてくださる方の身になってください。曲の中から学ぶならば練習曲をしっかりやってください。想像力の欠如した音楽はただの自己満足です」と突っ撥ね、生徒を一人辞めさせた前科一犯(笑)。

 

 

私は、基本なくしてよい演奏は出来ないと思っています。

先生のなかには「好きな曲を持ってきてくださーい」って人もいました。かつてはそんな師に習ったことがあります。

 

ただ、今の師匠についたらあんまりの基礎力のなさとへんな弾き方の癖がついていたのを直してもらうことで、ホントに弾くのが楽しい。

 

 

私は「あの曲が弾きたいんです」という生徒さんには警戒しています。

自己満足がイヤだからです。

 

生徒さんにもそんな人が多くなるといいなぁ。