たのしくおんがく。

音楽のレッスン話などを綴っています。

苦いレモンの匂い

春頃まで歌のレッスンに通っていた、と言うことは先頃書きました。

 

今回はその続編です。

 

なんの気なしにYouTubeをザッピングしてたら米津玄師さんの「lemon」があったので、ちょっと聴いてみました。

 

切ない曲だなぁと思いました。

 

別れ、がテーマなんでしょうけど、男女間の別れ、だけじゃなくて肉親との別れだったり、友達との別れだったり、シチュエーションは様々だと思うんです。

 

私が一番やられたと思うのはこのフレーズで、

「言えずに隠してた昏い過去も

あなたがいなけりゃ永遠に昏いまま」

 

あの先生(彼女、と称します)は私の黒歴史を根掘り葉掘り聞くのが好きな人でしたから。

彼女のレッスンの9割は精神論でした。

はっきり言って超ウ・ザ・か・っ・たんだよこの野郎。

と言うと暴言になりますので敢えて言いません。

 

自分は精神論を好みません。

技術や表現力を磨いたその先に自分の表現したいものは自然と溢れてくるものだと思っているので、しょっぱなから「アナタのこういう気持ちに相応しい曲だと思うの」なんて言われたって、「テメーに自分のなにがわかるってんだ」という感じで、比較的、サメてます。

 

昏い過去があろうとなかろうと、表現をするうえでそれを本番で客の前に出してしまうのは三流のやり方だと思っています。

もっと具体的に言うと、自分が表現したいように演奏すればどんな暗い曲だって活き活きとしてくるもんだと自分は考えています。

感極まったぐらいで舞台で客を目の前にして涙流すんじゃねえよ。みっともない。

 

ああ話が逸れちゃった。

 

YouTubeで初めて聴いたんじゃなくて、去年の紅白歌合戦で初めて聴いたんですけど、「lemon」は佳曲だなぁと思いました。

実はうすうす、「今の教室やめようかな」と思ってた時期だったので、いい意味で後押しになったというか、そんな感じでした。

 

「あの日の悲しみさえ  あの日の苦しみさえ

そのすべてを愛してた  あなたとともに」

から始まるサビも秀逸です。

だって本当に「コイツムカつく!」って思いながら、レッスン通ってたもん。偉かったよ私。

 

もうホントに戻らないです。

自分は自分で楽しくやってる。

そちら様もそちら様で楽しくお過ごしください、という気持ちでおります。  

 

苦いレモンの匂いは、新しいステップへのお守り。

 

ホントにサヨナラ、です。