たのしくおんがく。

音楽のレッスン話などを綴っています。

自分を誇れるように

芸能ネタなのですが思うことがありますので書きます。

 

私はカラオケに行くと必ず歌ってしまうくらい華原朋美さんの「I'm proud」が好きなんですが、この曲、お付き合いしていた小室哲哉さんが彼女の為に書いた曲と知って(もともと知ってましたが)せつなくなりました。

 

華原さんは(週刊誌情報だけの話では)精神安定剤睡眠導入剤に依存していたりしているそうです。

開設したYouTubeチャンネルでも危うげな行動が多く、彼女の歌声に魅了されたことがある私として、少し心配しました。

 

 

華原さんの原点は「I'm proud」にあると思います。

「I'm proud いつからか自分を誇れるようになってきたのはきっと あなたに会えた夜から」

という歌詞があります。

この曲を彼女は、小室哲哉さんといた時はまさに実感を持って歌ったのでしょう。

 

しかし彼とは別れ、精神的に不安定になり、不遇の時を経て再起した。

そのときに歌われたレ・ミゼラブルの「夢やぶれて」という曲は、大人の表現力のある、素敵な歌声でした。私はどちらかというとこちらの方が好きだったりします。

 

 

私も似たような経験をしてきたので、華原さんの気持ちを実感を込めて言えると思います。

音大の声楽科時代に将来を誓い合った同学年の恋人がいました。

卒業したら結婚する予定でした。

ところが大学3年のときに別れを切り出され、ショックで自殺未遂をはかり、その後も何度も見捨てて欲しくないと滑稽な行動を繰り返しました。

結局は破局し、私は転科し、オペラ歌手の夢もやぶれて精神科病棟に入院しました。

 

時が経ち、私は少しずつ今までしてきた勉強や活動が認められ、充実した生活を送ることができています。

あの時の恋人が今何をしているか、うっすらとは知っていますが、自分の中ではセピア色になった写真のように、昔の思い出として「そんな人もいたっけね」と思えるようになってきました。

 

 

自分を誇れるようになるには、ありのままの自分を抱きしめてあげなければ永遠に誇れるようにはならないのかもしれません。

誰かが何とかしてくれて、「幸せにしてあげるよ」ではなくて、自分の足で立って歩くこと。自分の欠点をも受け入れてあげること。

幸せって、人にどうにかしてもらうんじゃなくて、自分で掴み取るものだと、私は思うから。

 

華原さんにとっての「あなたに会えた夜」が、「自分の弱いところをよしよし、って自分自身で抱きしめてあげることのできた夜」である日が来ることを、願ってやみません。