たのしくおんがく。

音楽のレッスン話などを綴っています。

ストリートピアノ考

駅や商業施設なんかの比較的人が集まる場所に誰でも弾いていいピアノが置いてある、ってことが今年になって増えてます。

 

もともとはヨーロッパ、パリの空港に置いてあったりとかしたものです(私も弾いたことがある)。

 

ストリートピアノっていうんですけど、結構人気のイベント(?)みたいで、常設展示のものや期間限定展示のものがあるみたいです。

 

日本の、首都圏で弾いたのはとても大きなターミナル駅、品川駅に今年の1月に期間限定展示されていた、ペイントがカラフルでポップなアップライト・ピアノでした。

はじめて行ったときは弾く人もあまり多くなく、こぢんまりとした感じでしたが、だんだんと人が増えてきて(品川駅というとても大きな駅だからかもしれないけど)、気軽に触れるような雰囲気ではなくなってしまいました。

 

残念とも、仕方がないのかな、という複雑な思いを抱きました。

 

ただ、声をかけてくれた人とSNSで繋がることができたり、演奏の感想をおっしゃってくれる方がいたりすると励みになりますし、音楽っていいな、とほっこりした気持ちになりました。

 

とはいえ不特定多数の人が集まる場所ですから、Twitter上ではさまざまな意見が飛び交ったようでした。

 

運営の側もとても尽力されているのだろうなと思いました。

 

前回の展示のときは期間を短縮して展示を終わらせざるを得なかったようでしたが、今回は19日まで展示とのことで、自分は運営の側では無いのですが、安堵の思いを抱いています。

 

私は今週始めの祝日に訪問し、3曲ほど弾かせて貰いました。

いろんな個性のピアニストが居て、興味深く聴きましたが、(飽くまでも私の感想を言うならば)弱音のニュアンスや、バラード系の柔らかい、優しい音を出すのにはとても難しい環境であることを痛感しました。

ひっきりなしにかかる駅のアナウンスや、沢山の人が行き交う環境下ではそれらは望めないと感じましたが、ストリート、である以上やむを得ないことです。

 

自分の実力の拙さを痛感しましたが、これもまた経験と思い、活かせるところは活かして次に繋げていきたく思います。

 

 

ホールなどで行われる演奏会ではない以上、立ち止まって聴き入る人、興味を持たない人、そのほかにいろんな事情のある人、色々な人がいるので、Twitter上でも意見があったようです。

 

これも飽くまでも私見ですが、私は「ちょっとピアノ借りに来ました、チャンスがあれば1曲、うまくいけば2曲ぐらいさらりと弾かせて貰います」ぐらいなスタンスでおります。

最近訪れた時は3曲弾かせて貰いました。

偶々、ほかの人と順番がバッティングしてしまって、先に弾かせていただきました。

順番、というのも難しい問題で、並んで待つスタイルの場所もあるようですし、品川駅だと空いたら誰かがすかさず座ってしまうという感覚でしたので、あの時の私のふるまいは勝手だったかしら、と今になって反省しているところです。

 

あまり「気張って」弾くのではなく、サラッと1曲長くないものを弾いて、その場を立ち去る(興味と時間があればほかの人の演奏を聴いてもいいし運が良ければもう1曲できるかもしれない)くらいがスマートなのかな、とも思っています。

 

音楽を通じて、いろんな人との交流が出来るのは素晴らしいことと思います。

ただそこにマイナスな感情が入ってしまうのは悲しいことだなとも思っています。

 

マナーや自分の演奏を振り返り、反省出来るところは反省したいと思います。

 

ピアノは持ち運びのできない楽器なので、こうしていろんな場所に置かれることは素敵なことです。

楽しくおつきあいが出来れば、と感じています。